理学療法士は早期教育が得意?

ドーマンは理学療法士

理学療法士(PT)は早期教育に向いていると思っています。現に、ドッツカードで有名なドーマン法の提唱者であるグレン・ドーマンさんは米国の理学療法士です。

では、なぜ、PTが早期教育に向いているかというと、早期教育に必要な知識が専門学校の履修科目になっていることと、早期教育に必要な技術を用いて日常的に仕事をしているからです。

早期教育に有利な知識

確か、PTの専門学校では、解剖学、生理学、運動学、運動生理学、神経内科学、整形外科学、小児科学、人間発達学、臨床心理学、精神医学が履修科目になっていたと記憶しています。これらの知識をもとにしてPTは、脳卒中片麻痺患者や脳性麻痺児の方々にリハビリを行っています。中にはさらに突っ込んで「運動発達学」や「発達心理学」「認知科学」「脳神経科学」まで勉強されるPTのかたもいらっしゃいます。これらの知識は早期教育の土台となっており、知っていることで、何が子どもの発達に良い影響を及ぼし、悪い影響を与えるのかを判断できます。

早期教育に有利なコーチングスキル

また、技術面でいえば、リハビリというのは広い意味で教育です。例えば脳卒中などの病気で「できなくなったこと」や「できにくいこと」(障害)に対して「できるようになる」ように促します。その方法や技術はやはり教育と相通ずることがあるように感じます。コーチングスキルとでも言うのでしょうか。リハビリの世界では「促通」とか「ファシリテーション」などと呼びます。

リハビリと早期教育は似ている

早期教育についてよく勉強をされ、教育熱心なママやパパをブログや書籍等でよく散見します。彼らは十分に「知識」と「愛情」は持っていらっしゃるようなのですが、日常的にコーチすることが生業ではないので「技術」面でいえばPTに一日の長があるように感じられます。リハビリには「転移」というものが付き物です。どういうものか簡単に説明すると、患者さんにリハビリを行う際に「好き」とか「嫌い」というセラピストや患者の感情が、リハビリ(治療)の効果に、良い影響も悪い影響も与えてしまうことです。まさに早期教育じゃありませんか?子どもは好きなことであれば、勝手に驚くほど上達しますし、親が押し付けたようなことはどんなに無理やりやらせても上達は芳しくないですよね。それら、心理面や精神面での駆け引き、または身体の動かし方(所作)はPTの得意とするところです。とくに私が肌で感じた感覚では、リハビリが上手なセラピストは子どもの教育も上手な印象があります。患者にうまくリハビリが行えないセラピストは、やはり子育ても夫婦関係も苦労しているようです。まぁ、私の偏見なのですが。

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