子の人生を左右する親の言葉と態度

子どものまえで欠点を言わない

大人同士で会話をしているときに、子どもの話題がでてくることがあります。例えば、保育園や小学校の送迎時の親同士の立ち話です。子どもが近くにいるのにもかかわらず「うちの子は、毎日、忘れ物ばっかりするんですよぉ」とか「うちの子は、引っ込み思案な性格だから、○○ちゃんみたいにもっと積極的になってくれたらねぇ」とか子どものネガティブなところを親同士で話しますよね。どの育児書でもこれはいけないことだと書いてありますが、実はもっと深刻で根が深い話題なのです。

子どもの周りにある言葉が、その子の人生を決定する

それは、子どものまわりで発せられる言葉が、子どもの思考パターンや認識パターンを形成し、人生それ自体を決めてしまうというのです。脳科学的にいえば、その人の前頭前野や大脳辺縁系にその認識パターンがつくりあげられます。また、言語世界では他人が示す態度も言葉のひとつと捉えられるので、実際に言葉に発しなくても、忘れ物をよくする子どもに叱ったり、引っ込み思案な性格の子どもに無理矢理やらせたりする親の態度も同様の認識パターンをその子どもに形成させてしまうことになります。これは、前回のブログ「名前で子どもの容姿や能力が変わる」を拡張した考え方になります。名前も「言葉」のひとつなので当然ですよね。

よって、大人は子どものまでの言動や行動によほど気を使わなければなりません。子どものまえで、子どもの欠点を喋ってはいけません。子ども自身が「私はそういう人間なんだ」と自己イメージを強化させてしまいます。口に出して子どもに欠点をあげつらえばあげつらうだけ、子どもはその通りの人間になっていきます。では、子どもがそこに居なければ、そのネガティブな発言を別の他人にしていいのかというとそれもダメだと思います。そのネガティブな情報をもった人が子どもの接したときに態度として現れるからです。

自分で考えたことではなく、実は外部から与えられたもの

人間は自分には自分だけの考えや主張があるというように考えていますが、本当はそうではありません。感情だけでなく、考え方や判断、価値基準など、ありとあらゆることを他人に教えられ、その言葉を受け入れたことによって「その人」ができあがっているのです。

このように、私たちが行う選択と行動は、その人がどんな言葉を受け入れているかによって決まってしまいます。そしてその言葉はほとんどの場合、外部から入ってきた言葉なのです。子どもの場合は親や先生、友達がそうでしょう。

子どもが、初日の出をみて「きれいだなぁ」と感じたり、おもちゃ売り場で「これが欲しい」と駄々をこねて寝転がるのも、その源流をたどれば、近親者の言葉や態度に行きつきます。おそらく、過去に「ほら、ごらん。きれいでしょう」と誰かに初日の出を見ながら教えられたり、誰かが自分の主張を通そうと強く声を荒げた様子を見たのでしょう。そして、子どもがその言葉や態度を受け入れたから、そう思っている可能性があります。

子どもの認知パターンを誘導するファシリテーション

以上のようなことが脱洗脳の専門家である苫米地英人さんの「「言葉」があなたの人生を決める」に書いてあります。私もよく子どものまえで、娘の認識パターンに影響をあたえてしまいそうな発言をしてしまいます。新しいことに対してなかなか挑戦しようとしない娘に対して、歯痒い気持ちで「はなは引っ込み思案な性格やけんねぇ」とか「恥ずかしがり屋やけんねぇ」など言ってしまいます。そういう親の言葉自体が、娘をそうしむけていると知りながらも、ついうっかり言ってしまうのです。最近ではそういう自分に気づくことができてきて、子どもの将来を限定してしまうような発言を控えているつもりです。それどころか、少しでも新しいことに挑戦できたときは「さすが、はなやね、すごかー」と驚いてみせるくらいの余裕ができました。そのようにして、良き方向に誘導することが、「促通」とか「ファシリテーション」「コーチング」というのでしょうね。さらに子どもをコントロールしたければ「催眠誘導」や「洗脳」の手法を学ぶ必要があるでしょう。

「言葉」があなたの人生を決める アファメーション コミュニケーションのための催眠誘導 洗脳原論

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